2007年10月31日

降伏文書の確認

降伏文書の内容

 いつもお読み頂いて有難うございます。明日からは東京裁判で却下または未提出の破目となった弁護側の資料を掲載する予定ですが、その前に、是非前知識として「ポツダム宣言」と「降伏文書」の内容を再度確認しておく必要があると考えますので、ご存知の方には不必要かも知れませんが、念のため昨日のポツダム宣言に続いて今日は降伏文書を掲載しておこうと思います。

下記が重光葵、梅津美治郎が署名した降伏文書の内容です。一部現代漢字にして読みやすくしておきました。
写真はミズリー艦上で降伏文書に調印する重光全権
sign.jpg

以下が降伏文書です。

下名はここに合衆国、中華民国及「グレート・ブリテン」国の政府の首班が1945年7月26日「ポツダム」に於て発し後に「ソヴィエト」社会主義共和国聯邦が参加したる宣言の条項を日本国天皇、日本国政府及日本帝国大本営の命に依り且これに代り受諾す、右四国は以下これを聨合国と称す。

下名はここに日本帝国大本営ならびに何れの位置に在るを問わず一切の日本国軍隊及日本国の支配下に在る一切の軍隊の聨合国に対する無条件降伏を布告す。

下名はここに何れの位置に在るを問わず一切の日本国軍隊及日本国臣民に対し敵対行為を直ちに終止すること、一切の船舶、航空機ならびに軍用及非軍用財産を保存しこれが毀損を防止すること及聨合国最高司令官又は其の指示に基き日本国政府の諸機関の課すべき一切の要求に応ずることを命ず。

下名はここに日本帝国大本営が何れの位置に在るを問わず一切の日本国軍隊及日本国の支配下にある一切の軍隊の指揮官に対し自身及其の支配下に在る一切の軍隊が無条件に降伏すべき旨の命令を直ちに発することを命ず。

下名はここに一切の官職、陸軍及海軍の職員に対し聨合国最高司令官が本降伏実施のため適当なりと認めて自ら発し又は其の委任に基き発せしむる一切の布告、命令及指示を遵守し且これを施行することを命じならびに右職員が聨合国最高司令官に依り又は其の委任に基き特に任務を解かれざる限り各自の地位に留り且引続き各自の非戦闘的任務を行うことを命ず。

下名はここに「ポツダム」宣言の条項を誠実に履行することならびに右宣言を実施するため聨合国最高司令官又はその他特定の聨合国代表者が要求することあるべき一切の命令を発し且かかる一切の措置を執ることを天皇、日本国政府及其の後継者のために約す。

下名はここに日本帝国政府及日本帝国大本営に対し現に日本国の支配下に在る一切の聨合国俘虜及抑留者を直ちに解放することならびに其の保護、手当、給養及指示せられたる場所への即時輸送のための措置を執ることを命ず。

天皇及日本国政府の国家統治の権限は本降伏条項を実施するため適当と認むる措置を執る聨合国最高司令官の制限の下に置かるるものとす。

1945年9月2日午前9時4分日本国東京湾上に於て署名す。
大日本帝国天皇陛下及日本国政府の命に依り且其の名に於て
重光 葵
日本帝国大本営の命に依り且其の名に於て
梅津 美治郎

1945年9月2日午前9時8分日本国東京湾上に於て合衆国、中華民国、聨合王国及「ソヴィエト」社会主義共和国聯邦のためにならびに日本国と戦争状態に在る他の聨合諸国家の利益のために受諾す
聨合国最高司令官 ダグラス・マックアーサー
合衆国代表    シー・ダブリュー・ニミッツ
中華民国代表者  徐永昌
聨合王国代表者  ブルース・フレーザー
「ソヴィエト」社会主義共和国聯邦代表者 カー・デレヴヤンコ
「オーストラリア」聯邦代表者 ティー・エー・ブレーミー
「カナダ」代表者 エル・ムーア・コスグレーヴ
「フランス」国代表者 ル・クレール
「オランダ」国代表者 セイ・エイ・へルフリッチ
「ニュージーランド」代表者 エル・エム・イシット

以上が降伏文書です。
ポツダム宣言、降伏文書共に、日本国軍隊が無条件に降伏することを示しているのがお分りと思います。
posted by 小楠 at 07:27| Comment(4) | TrackBack(1) | 書棚の中の東京裁判
この記事へのコメント
>大日本帝国天皇陛下及日本国政府の命に依り且其の名に於て
 重光 葵
・陛下と政府が別物であり、各々未だ体を為し機能もしており、双方からの命により、と言うことですね。
 
>日本帝国大本営の命に依り且其の名に於て
梅津 美治郎
・軍もまだ組織として機能しており、無条件降伏をしたが、特に文官はそのまま占領軍の指示の元に業務を遂行すべし!と言うことですね。

 政府が機能していたからこそ、7年後に独立を回復した、、、ともいえるのでしょうか?
 
Posted by tono at 2007年10月31日 11:21
tono 様
ドイツのように政府が全く存在しない状態とは全く違いますね。
おしつけ憲法にしても、日本国政府が国民の意志を繁栄して作製したような体裁をとらざるを得なかったことも、その証でしょう。
勿論これもハーグ陸戦規定の違反は明らかですが。
Posted by 小楠 at 2007年11月01日 08:00
日本とドイツの違いはなんと言っても以前の政体がそのまま残っているということ。これも皇室と国民性のなせる力かそれとも日本の伝統の成果なのか。
しかし、日本の制度をGHQ(特にアメリカ)の意志によって変更させられたのは明らかに被占領国の制度・法令変更を禁止したハーグ陸戦規定違反ですし、いずれ今の憲法は改めるべきなのですが、日本人は後生大事に今までとっておきました。バカ正直すぎましたね・・・。
Posted by かついち at 2007年11月01日 14:37
かついち様
精神侵略は武力侵略以上の罪深い所業だと思いますね。今の日本の政治、官僚、教育すべてに毒が廻っているようで、本当に厄介なことをしてくれたものです。
Posted by 小楠 at 2007年11月01日 17:16
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