2007年09月10日

中共のチベット侵略1

本文引用の前に9月5日付けの新聞報道をご紹介しておきます。
R.ギアさんが北京五輪ボイコット呼びかけ
ギア.jpg
3日、ベネチア国際映画祭で新作映画をPRするリチャード・ギアさん=AP
 チベット仏教の熱心な信者として知られる俳優のリチャード・ギアさん(58)が、中国の人権問題を理由に来年夏に開催される北京五輪ボイコットを呼びかけ、波紋が広がっている。
 ギアさんはロイター通信に対し、「五輪は、チベットの将来を決め、中国にチベットの人々への人権弾圧をやめさせることを促す良い機会だ」と述べた。・・・・・

では今回ご紹介する本から。
中共軍チベット侵攻前夜

マイケル・ダナム著「中国はいかにチベットを侵略したか」から、抜粋引用してみます。
この中共の侵略手法をよく把握しておくことは、今の日本にとっても重要なことではないでしょうか。尖閣諸島などでの中国の行動と重ね合わせて、国民が危機感を持っていることも大切でしょう。
中共侵略前のチベット
tibet01.jpg

引用開始
「中共軍が侵略してくる前は、国民党軍とまあまあうまく付き合っていました。兵隊の数も取るに足らなかったしね。彼らと交渉している父親をずっと見てました。阿片を吸っている連中は大勢いたし、まったくの役立たずでした。役職についている連中は簡単に買収できたし、金さえ渡せば面倒はありません。ジェクンドは奴らの取引場所で、それ以外の町には住めなかったのです。ここでじゃこう、ヤク、羊皮、砂金を買い、私たちは中国茶を買っていました。何しろ我々チベット人は中国茶中毒でしたからね。
 もちろん、時々地方の部族と国民党との小競合はありましたよ。時には部族側が中国人兵器庫を襲って銃や弾薬を略奪することもありましたがね。なるたけ連中とは事を起こさないようにしていましたが、ちっとも奴らを怖がってなんかいませんでした」デァウポンはいった。・・・・
いつかはラサに巡礼しポタラ宮殿を見たい、というのが彼の最大の夢だった。

中共は宗教にまったく敬意を払わない。“人民の敵”と称して寺院を目の仇にしていると父はいっていました。毛沢東は我々が心から寺院を大切にし、僧院を守ってきているのが分からないのでしょうか? あの連中の考えていることはさっぱり分かりません。仏教がなくなるということはチベットも共になくなることなんです。男子の四分の一は僧侶なんですからね。国民党ですらこのことは理解していて、宗教問題には手をつけませんでした」デァウポンはいった。
 多分その噂は中共軍に追われている国民党が流したデマだろうと、多くのチベット人は思っていた。国民党のデマは今に限ったことでないのだ。
 あの軍事的天才の毛沢東が、チベット人は仏教と僧院によって生きてきたということに気づかないはずはないと人びとは思っていた。たとえ宗教的な人間でなかったとしても、チベット文化と社会の現実を理解できないほど愚かだとは信じ難かった。・・・・

 思えば中共軍の侵略以前は比較的平穏でした。国民党の兵隊共は文字通り負け犬で、装備は劣悪、騎兵隊といっても痩馬が何頭かいるくらいで、兵隊の多くは阿片吸引者、チベット人と戦おうなんていう気は初めからありません。そもそも彼らはチベットになんかいたくなかったのです。いなくてはならない理由は誰にもなかったんですから。ただ給料がもらえるというだけで、買収にも簡単に応じるし、チャンスがあれば故郷に逃げ帰ろうと隙を窺っていたのです。・・・・
 
 1949年10月、毛沢東はラジオを通じ、今日、この日から中国は中華人民共和国と名乗り、新生国家として出発する、と世界に向けて宣した。インド、イギリス、アメリカはこの宣言に驚き、事態にどう対処すべきか迷った。さらに中共は息継ぐ間もなく、チベットを“帝国主義者”から解放するため人民軍をチベットに進攻させる意図があると発表したのだ。
「帝国主義者だと?」チベット政府は、ここには“帝国主義者”などという者は存在しないのだから“解放”に来るには及ばぬと反論した。
 どだい、チベット在住外国人というのは次のような人たちであり、他にはいなかったのだ。・・・・・
 この八人をもってして帝国主義者の脅威とし、他国を侵略するなどといいつのることが許されるだろうか。
 中共政府のチベットにおける“帝国主義者”云々という言葉はでまかせの口実に過ぎない。
 だがそういってしまうといささか事態を単純化し過ぎることになる。中国人の、漢民族を中心とした中華思想、中国共産党もそれから逃れられないでいる好戦的愛国主義という一種の固定観念を忘れてはいけない。彼らの“祖国”というイメージには大昔の広大な世界、という夢があり、それらを統合し守り抜くのは漢民族たる者の神聖な義務なのである。政治上の祖国という観念、信条は彼らのすべての外交政策に反映されている。チベット人が彼らの祖国から独立した国として振る舞うなど、毛沢東を含む中国人には信じられないことなのだ。外国の関与など口実に過ぎない。・・・・

 この間インド、イギリス、アメリカは互いに智慧を絞った。論議はともかく、中共が“チベットの解放”を早急に実行に移すとはとても考えられなかった。・・・・
 インド政府も中共政府同様、誕生したばかりで他の国のことなど構っておれなかった。・・・・初代首相ジャワハルラル・ネールにしてみればチベットの独立問題など考えたくもなかったのだ。彼は自分が主役となるであろうかつてのアジア被植民地諸国の大同団結という雄大な構想で頭がいっぱいだった。・・・・中でも世界一の人口を誇る中国はネールの“連帯精神”の欠かせぬメンバーだった。そのような関係を築いていく上に邪魔となる、例えばチベットの独立問題など不愉快千万なことであり、何とか脇へどかしておきたかったのである。
 ところが一方の毛沢東はといえば、ネールの汎アジア構想に乗ってこないばかりか、彼を対等の存在として認めていなかったのだ。初めから友好精神など育ちようはなかった。それでもネールは毛沢東を味方にしようと努め、毛はそれをいいように利用しようとした。
引用終わり
posted by 小楠 at 07:44| Comment(2) | TrackBack(2) | 共産主義の実態
この記事へのコメント
アメリカでの北京オリンピックボイコット活動は中国のスーダン政府援助を理由にしたものばかりだったので、チベットの事は日本など仏教徒が多い国が訴えかけていかなければならないと思っていましたが、アメリカ人でもチベット仏教徒という場合があるのですね。懐が深いというか不思議な国です。一方、日本の政治家は北京オリンピックを応援する会(正式名称は忘れました)みたいなのをつくって、本当にピンぼけというか何というか・・・。
Posted by milesta at 2007年09月10日 11:28
milesta 様
「北京五輪を支援する会」でしょ。
河野洋平会長様他200名以上の議員が参加です。
これらの議員は、次回は是非落選されせなければなりませんね。
本当にピンボケで、これだけ集るなら、先ずは「拉致被害者を支援する会」でも立ち上げればいいものを。
お金にならないことはやりませんね。
こんなものたちは我々日本人の代表などと思われたくありません。
Posted by 小楠 at 2007年09月10日 15:17
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Excerpt: 再送:R・ギア、北京五輪へのボイコットを呼び掛け http://jp.reuters.com/article/entertainmentNews/idJPJAPAN-27693620070903..
Weblog: 【時事とコピペ】
Tracked: 2007-09-10 22:15

チベット族は毛主席のご長寿を祝った
Excerpt: 聳え立つヒマラヤ山よとうとうと流れるヤルタンブ河よ私達の思いは山より高く、海より
Weblog: 翻訳blog
Tracked: 2008-03-23 09:32