2007年03月29日

抗日の拠点香港

対日作戦拠点としての香港
 大東亜戦争前の昭和十二年に武藤貞一著「英国を撃つ」という本が出でいます。これは先日、西尾幹二氏がチャンネル桜のGHQ発禁図書関係の番組でご紹介されていたものです。当時のベストセラーだったようで、大戦前の日本の風潮をよく現しているのではないでしょうか。
ここでは真の侵略国がイギリスであることを強調しています。
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引用開始
 日支事変をもってイギリスは日本を侵略国と誣い、アメリカその他の国を駆って盛んに反日行動を続けている。国際連盟を動かしたが効目がないので、次に九カ国条約会議をベルギーで開かせ、ここで日本制裁の段取りに取りかかった。いま直ちに日本を共同の力で叩こうといっても、随いて来る国が少ないのを見越して、しばらく毒針を嚢の中に収め、先ず日本を侵略者とする国々の勢揃いを終わったというところである。・・・・
 事を一挙に決することなく、都合がわるければ何度でも休み、いつまでも待ち、粘り強く目的を達成するのが老獪極まるイギリスの常套手段だから、こういう国に狙われた日本は、それだけの覚悟をしてかからねばならぬ。日本人の一徹短慮を見抜いて居れば居るほど、イギリスはその得意の手口でやって来るのだ。

 日本の対支行動を侵略呼ばわりするイギリス自身はどうかというと現在の世界の千三百二十万方マイルをその領土としている。あたかもそれはソ連が八百二十万方マイルの大領土を持ちながら、日本などを侵略主義の国家と罵っているのと同様、自分のやっていることを全然棚に上げている。
 もし万一にも日本がソ連の首都モスコーを二、三時間で空襲できる地点まで領土を拡張したら、その時初めてソ連は日本を侵略国と言うがよい。現にソ連はわが東京へ二、三時間で、空襲できるところまで領土を押進めて来ているではないか。

 イギリスの場合もそれと同じで、香港は英本国から一万何千キロか離れ、しかもここに莫大な金を投じて武装を施しつつあるのである。これを逆にして日本がイギリス本国の直ぐ目の先にかかる軍事的根拠地を獲得したら果して何というだろうか。関係は同じことであって、イギリスの苦痛はやっぱり日本に取っても苦痛である。
 今や日本は目と鼻の間に武装せるイギリス海空軍の一大根拠地を控えているわけで、その脅威感は甚だしいものがあるのだが、図々しいイギリスは、まるであべこべに日本の行動を侵略なりとして世界的弾圧を食わせようとしている。世の中にこんな間違った話が二つとあるわけのものではない。

外交不振の原因
 外交が多年不振を極めたのも、本質的に抜き難い国内相克に根ざしていたからのことであって、たとえば外交官中の硬骨漢というは、国内における軍部勢力に対しての称呼に外ならなかった。・・・・
 今日でも尚わが外務当局は、馬鹿の一つ覚え見たいに、二言目には「領土的野心の否認」と「条約遵奉」を口にするが、かかる言葉こそ日本外交を自縄自縛に陥らせるものであることをよく了得しないのだ。

 日本に領土的野心のないことは、当り前の話で、そんな野心が日本にあるなぞと真面目に考えている列強は一カ国もないはずだ。もしも日本にそれがあれば、無数の生霊を犠牲にして一旦領有した遼東半島を何の条件も付せずに還付するわけもないし、殊に北樺太を無償でソ連に返上するいわれもなかったのだ。満洲では二度国運を賭しながら、これを支那に与え、今でもなお「外国」なのではないか。天津も今度で三度目の軍事占領だ。・・・・

 一旦占領したところをあとから無造作に返すことにおいて日本外交は世界の謎といえよう。しかも謎ではない。これほど確かな領土的野心の絶無を世界中に実証している国家が、日本以外に一カ国でもあるか。
 領土的野心を疑われやしないかと、これを百方弁解する場合ありとせば、それは日本が、モスコーに空爆三時間で達する地点まで占領して行くか、イングランドの沖合いの何処かの島嶼でも占領してイギリスに直接的な脅威を与えたときだ。
 しかし、そんな馬鹿げた場合の到来は、古の杞人だって夢想しまい。イングランドの沖合いどころか、長崎の先の上海へ出兵しただけで、領土的野心の弁解は無用の遊戯に属する。

 ソ連を見よ、北はサガレンまで大侵略領土を確保しつつ日本の頭上にノシかかっているではないか。イギリスを見よ、本国から一万何千キロから隔たった極東の香港に強大な根拠地を占有し、支那大陸を料両掌に掬って日本を打つ手鞠と化しているではないか。地球の四分の一はイギリスの占領地だ。これだけの大規模な侵略国家に向かって、領土的野心の有無を弁明する必要がどこにあるであろう。

 白人強大国がやれば当り前で、日本がやれば悪徳的行為と決めてかかるところに、日本外交在来の欠陥があった。百の弊害はここから胚胎したのであって、そのむしろ悲惨なほど間違った考え方が伝わり伝わって現在の日本人に及んでいるから、従って支那軍がダムダム弾を使い、毒ガスを用い、非戦闘員盲目爆撃、病院船砲撃を敢えてしても、支那軍の行為なるが故にこれを見逃し、日本軍の行動のみを暗に侵略行為と罵るペンマンがザラにあるという次第だ。

 先ずこの日本観念を清掃してかからねばならぬ。
 日本の相克は支那事変の勃発と共に、表面終りを告げたらしくもあるが、それは反国家分子の一時的屏息を見ただけで、現に今でも、別段屏息したようにも見えず、機会を狙って頭を擡げんとしつつあることを閑却してはならない。
引用終わり

 当時からも外交の弱腰が日本にとって大きなマイナスになっていたのですね。しかしながらその経験が未だに活かされていません。今もアメリカの大使が、慰安婦問題で誤解を与えるような言い訳をしていますが、嘘ははっきりと嘘だと何故言えないのか不思議です。
posted by 小楠 at 07:20| Comment(2) | TrackBack(0) | 書棚の中の戦争
この記事へのコメント
ベストセラーだったんですか。これが焚書とならなければ・・・ともの凄く悔しいですね。こういうものをすべて隠されて、アメリカが考え出した「太平洋戦争史観」が今でも続いていることを考えると、本当に悔しいです。

駐米大使の発言も、ありもしない日本の罪を認めるような発言で、あれでは大使と言えないです。外務省のHPには過去の謝罪語録がのっていて、それに基づいて発言しているのでしょうが、外交官なら政治家の失言(ですよね、あれらは。)をそのまま外国に伝える愚を恥じて欲しい。
Posted by milesta at 2007年03月29日 08:48
milesta 様
>>アメリカが考え出した「太平洋戦争史観」

これに尾を振って追随した東大教授他の、いわゆる当時もてはやされた進歩的文化人たちは、自己の保全のみ考えて日本国に、精神的のみならず、物質的にも多大の損害を与えましたね。
渡部昇一氏に言わせれば、「敗戦利得者」と言うらしいですが。的を得た表現です。
Posted by 小楠 at 2007年03月29日 11:43
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