2006年12月16日

東京裁判の本質

何故満洲事変以後が侵略戦争なのか

 モルデカイ・モーゼ著・あるユダヤ人の懺悔「日本人に謝りたい」という本があります。1979年に発刊された本ですが、平成11年(1999)に復刊されました。
1941年米国へ亡命、ルーズベルトのブレーントラストとして活躍、1943年頃から対日戦後処理の立案にも参画したという方の本です。
写真はミズリー艦上の降伏文書調印式Missouri.jpg

引用開始
 さて、この東京裁判の結論で非常に奇妙なことが一つある。裁判の本質にメスを入れる前にこの点を明確にしておくことは重要である。
 この裁判の結論は、満州事変以後を「日本帝国主義」の「侵略戦争」であるとしている。
 その理由はハッキリしている。これら満洲事変以前の戦争が米英仏等の利害と衝突しないからである。否、むしろ利害が一致していたのである。
 ・・・・一方、満洲事変、支那事変、大東亜戦争は議論の余地なく、米英仏等と利害関係が対立するものである。これを徹底的にとっちめない法はない、ということである。・・・・・

 この東京裁判は日本の戦後史の始まりというにふさわしく、非常に深い意味をもっている。戦後日本の価値感覚その他が戦前と180度の転換をみせたといわれるが、その原点はこの東京裁判にある。・・・・
 東京裁判によって持ち込まれたマルクス主義の階級闘争史観は、この裁判に続く日本国憲法の持ち込みによって日本国民の価値観を180度転換させるまでの大きな影響を及ぼすことになった。
 東京裁判の本質はマルクス主義の唯物史観における階級闘争論の持ち込みにこそある。この二元論の持ち込みにより、以後、日本の内部は収拾のつかないような内戦状態に陥ることになったのである。

 もともとこれを持ち込んだ勢力の目的とするところは、唯物史観にある如く国家を内部闘争により破壊、覆えさせることにあるのであるから、当然の帰結であるといえよう。東京裁判は先ずそのような思考パターンを植えつける目的に利用されたものであり、それに続く日本国憲法の持ち込みにより階級闘争史観という二値論理に市民権を与えてしまったということができるであろう。・・・・・

 その方法は、日本国民を二極分化させることから始まる。即ち、マルクス主義の階級闘争史観は、すべての歴史は支配階級と被支配階級の間における階級闘争の歴史であると主張するものであるのはご承知の通りであるが、この論法を持ち込むのである。

※善悪二元論の持ち込み
 今度の戦争は日本の支配階級、「天皇制軍国主義者」の起こしたものであり、被支配階級である大多数の日本国民に責任はない、否、むしろ被害者である、一握りの天皇制軍国主義者にだまされていたのである、とする二極分化論である。この論法はかつて北京を訪れた日本の各層の人々に故周恩来首相が常に口にしていた論法と同じであることからも、これがマルクス主義の階級闘争史観であるということはご理解頂けると思う。

 この勢力はマルクス主義を自己の目的のため手段、道具として利用する勢力である。日本の戦後支配の出発点において早速、自己が創造したマルクス主義という虚構仮設を持ち込んだのであった。これは実に有効な手段、道具として役立ったのである。

 その第一は、自己の戦争責任の免責である。自己が火の粉をかぶる前に、その責任を日本の「支配階級」、すなわち「天皇制軍国主義者」に転嫁することに成功している。しかも、以後自分達に追求の手がのびることのないよう、一般日本国民に対しては一見寛大とも錯覚させる被害者意識を植え付けることが可能なわけである。・・・・・

 こういわれると、日本国民は戦争責任者の追及はすでに終わったと錯覚する。それというのも、日本国民自身が免責されているのであるから、この論法は耳ざわりのいいことこの上ない。かくて、日本国民は以後すっかり戦争責任は一握りの「天皇制軍国主義者」にあるとの論を植え付けられ、真の責任者の追及を放棄したのである。

※深い後遺症
 前述の東京裁判式の論法は、善玉・悪玉論理をはぐくむことになる。・・
 この論法は戦争責任を国外に求めることを忘れさせる効果を持つ。また、これにより旧敵国がいかにも雅量のあるものわかりのいい寛大な存在に映り、以後の占領政策をやりやすくする効果をもつ。しかしこれらよりも大切なことは、支配階級というものは常に悪玉であるとする思潮が生じることである。それに対して自分達は被害者、すなわち善玉なのだと信じ込ませる作用をもつ。ここにユダヤ教的善玉・悪玉の二値論理が持ち込まれることとなる。

 こうして、悪玉、すなわち「天皇制軍国主義者」に「支配」された戦前の日本はすべて悪であるとする観念が生じる。逆に自分達を被害者=善玉と規定してくれたアメリカ占領軍の以後の政策をすべて善と感じるであろう。
 さらに、支配階級というものは常に悪玉であると教え込まれると、戦後の政権担当政党も支配階級の代弁者であるから当然悪玉である。故に、これにことごとく反対することは善玉の崇高な使命であると信じ込まされることになる。今日みる如く政権担当政府のやることには何でも反対する思潮は、このようにして東京裁判を通して巧妙に持ち込まれたのである。

 そうして、これらを確固不動のものにするため日本国憲法を作成し、その残置謀者として日本共産党を利用することになるのである。次なるものはいよいよ日本国憲法ということになるわけである。
引用終わり

 ここの分析は非常に興味深いものでした。戦後から現在の状況が、ここに述べられている通りになっているので、なおさら説得力を感じます。
posted by 小楠 at 08:01| Comment(6) | TrackBack(0) | 書棚の中の東京裁判
この記事へのコメント
日本人は勧善懲悪が好きなのでしょう。かくいう私も好きですがw
欧米は善玉であり、日本は悪玉という考えは簡単で理解しやすいですが、何故欧米は善玉なのか、日本は悪玉なのかという所まで考えがいかないのが問題ですね。冷静に考えればそんなことはおかしいと気づくはずですが。
Posted by サウザンドキル at 2006年12月16日 14:33
サウザンドキル様
>>日本人は勧善懲悪が好きなのでしょう

確かにそうですね、歌舞伎の世界でも顕著なようで。
善玉に指定された者は聞こえがいいから、ついついその気になって、悪玉に指定されたものを攻撃することで立場を良くしようとするのでしょう。
完全にGHQに嵌められたと言うことでしょうか。
Posted by 小楠 at 2006年12月16日 15:47
そうですね。善玉と悪玉の二元論。まるでアメリカ映画のよう。ヒーローは絵に描いたような100%の善。出て来る悪玉はことごとく嫌な奴ばっかりの悪。戦争にはそれぞれに正義があるし、それぞれ良くない点もあるでしょう。でも、日本の良かった点を100%否定させているところが如何にも卑怯で巧妙な世論操作ですよね。

この文章を読んで気が付いた事は、
ここまで効果を発揮したのは、一般庶民には免罪符が与えられたという点なんですね。私はそこまで考えて居ませんでした。


でも、改めてそれを考えると、この洗脳を解く鍵って、意外にも北朝鮮や中韓の反日運動のような気もします。彼らの矛先は明らかに「日本人全体」であって政府だけではないでしょ?

北京政府は一応政府と庶民の分断を考えているようだけど、主な中韓の反日運動は「謝罪しろ!」って一般の日本人にも向けられていますからね。

そうすると、一般の現代日本人は罪を突きつけられれば、何故そうなったのかを考えざるおえない。「果たしてあの戦争ってなんだったのだろうか?どこがそんなに悪かったのだろう?」って。

真剣に考えて調べれば、色んな真実の資料に突き当たって、洗脳が解ける人も出てきますからね。

思わぬ反日パラドックスかも。( ̄∀ ̄*)ウヒッ
Posted by keinoheart at 2006年12月16日 20:54
keinoheart 様
こんばんわ、コメント有難うございます。
>>改めてそれを考えると、この洗脳を解く鍵って、意外にも北朝鮮や中韓の反日運動のような気もします。彼らの矛先は明らかに「日本人全体」であって政府だけではないでしょ?

確かに!!
このご意見は鋭いですねー。
それで今のようにまともな考えの方が国民の中に増えてきたのでしょう。
宮崎氏の本のように「中国よ反日を有難う」そのままですね。
彼らは善悪二元論の呪縛を一所懸命解いてくれていることになります。
もっと激しくやってくれーって言いたくなりますよ。



Posted by 小楠 at 2006年12月16日 21:23
欧米列強の”目眩まし作戦”にまんまと乗っかってしまった日本国公民も迂闊でしたね。というよりも極めて巧妙な手口だったから当事者には気が付かなくて自然ですが。冷静な第三者の目から見て初めて真相が見えてくると言うのも悲しいことです。今からでも構いません、捻じ込まれた歴史史実を正す作戦に奮闘努力をするべきです日本人は。
Posted by ケイさん語録 at 2006年12月24日 19:05
ケイ様
>>捻じ込まれた歴史史実を正す作戦に奮 闘努力

この史観が現日本の堕落の根本原因ですね、これから完全に脱却することが、まず第一の課題でしょう。
幸い、最近はそのような傾向も見られるようになったようですが。
Posted by 小楠 at 2006年12月25日 07:51
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