2007年07月13日

レガメの明治日本見学3

 明治初期に来日した二人のフランス人の著書から、彼らの観た、当時の日本及び日本人の姿をご紹介します。
 明治九年、フランスの実業家であり、宗教や特に東洋美術に強い関心を持つギメは、宗教事情視察の目的で、画家のレガメと連れ立って来日しました。この本はギメの「東京日光散策」とレガメの「日本素描紀行」が収められています。レガメの挿絵も沢山収録されています。
レガメは明治三十二年に再来日していますが、今回はそのレガメの「日本素描紀行」からの引用です。
画像はレガメ画の本所の家
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引用開始
日本の家屋
 今日は女の子の祭りである。数えきれないほどの店が、昔風に華美に着飾った小さな人形を陳列する。そして、いたるところに赤味を帯びた明かりがあって、この妖精の小さな世界のきらびやかな色の衣装を、玉虫色に光らせている。
 また、私にとっても祭りである。日本の旧友に再会したのだ。
 一昨日、その友人は、新聞で私の名前を読んで昨日、私のホテルに来て、名刺を置いていったのだ。そして今朝、私は答礼の訪問をしに出かける。彼は留守で私より英語を上手に話す奥さんに迎えられる。彼が戻り、率直に感動し合う。われわれは、1881年にパリで別れた。彼は法律の勉強のためにパリに来ていたのだ。一別以来、われわれは会っていなかったし、文通もなかった。一般に、日本人は、容易には文通に応じないのだ――少なくとも外国語では――これは不思議な性格だと見てもよいかも知れない。それでも良い友人でなくなったというわけではないのだ。彼は、私に、自分の家に来て住むように勧めて、その友情を示してくれる。私は少しもためらわずに承知する。

 明日から家財道具を移すことになる本所という地区で、私は間近から日本を見ることになるのだ。私は日本人の生活を送り、その秘めた魅力を味わうことができるだろう。そしてそれは、漆を塗った盆の上に置かれたいくつもの小さな皿で出される食事で始まる。この盆は、純然たる日本の二つの道具である、火鉢Chibachiと、長い燭台(行灯)の間に置かれる。
 私の新しい住所は、本所、両国橋、元町十八番地(今の墨田区両国一丁目九番地)である。これは快く響く。家は川の左岸に建てられていて、二階建てのいくつかの棟があり、それらは互いに連結している。石垣で囲まれた庭先は水に洗われ、その小さな庭には木が植えられていて、そこから、お茶を飲みほしながら、舟が通るのが眺められるのだ。さらにすばらしいことには、ちょうど真向かいに、富士山がある。はるかな靄の中に、雪の頂きがそびえ、決して飽きることのない景観である。・・・
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posted by 小楠 at 07:13| Comment(2) | TrackBack(0) | 外国人の見た日本B