2007年03月21日

日本人の清潔好き

日本の大衆は世界で最も清潔

 英国人バジル・ホール・チェンバレンは、1850年生にまれ、1873年(明治六年)5月に来日、1905年(明治三十八年)まで三十年以上にわたり日本で教師として活躍しました。彼の著「日本事物誌1」から、
画像はモースの「百年前の日本」からです。
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引用開始
 清潔は、日本文明のなかで数少ない独創的なものの一つである。・・・
一般的に考察して、世界に冠たるこの日本人の清潔は、敬神と関係はない。日本人はきれい好きだから清潔なのである。彼らの熱い入浴は――というのは、彼らのほとんどすべてが華氏で約110度の非常に熱い湯に入る――冬は身体を温かくもしてくれる。生ぬるい湯は反作用として寒気を惹き起こすが、お湯がきわめて熱いときには、そういうことはなく、かえって風邪をひく心配もないのである。

 東京の町には銭湯(公衆浴場)が1100以上あり、毎日五十万人が入湯するものと算定される。普通料金は大人が六銭、子どもが三銭、乳児は二銭である。さらに、立派な人の家には、それぞれ浴室がある。他の都市には(村にも)同様の設備がある。いつもとは限らないが、一般的に言って、男女を別々にわける仕切りがある。浴場設備や自宅の浴室がないときは、人びとはたらいを家の外に出す(行水)。ただし、現代法規を実施する責任を持つ警官が近所を巡回して来ないときに限る。西洋人はわざとらしく上品ぶるが、日本人はそれにもまして清潔を尊ぶのである。

 ヨーロッパ人の中には日本人のやり方のあらを探そうとして、「日本人は風呂へ入ってから上ると、また汚い着物を着る」と言うものがいる。なるほど旧派の日本人には、毎日下着を替えるヨーロッパの完全なやり方などはない。しかし、下層階級の人でも、身体はいつも洗って、ごしごしこするから、彼らの着物は、外部は埃で汚れていようとも、内部がたいそう汚いということは、とても想像できないのである。日本の大衆は世界で最も清潔である。

 日本人が風呂に入る習慣の魅力は、この国に居住する外国人のほとんどすべてがそれを採用しているという事実によって証明される。温浴のほうが冷水浴よりも健康的であるのは、気候のためでもあるらしい。冷水浴を続けると、リューマチにかかる者もあり、熱を出す人もあり、絶えず風邪を引いたり、咳がとまらなくなる人もある。そこで、外国人はほとんどすべてが廻り道をして、結局は日本式に到達するのである。日本式の温浴に外国が寄与したものがあるとするならば、その主たるものは、個人専用浴室を使うことになったことであろう。
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posted by 小楠 at 08:25| Comment(7) | TrackBack(0) | 外国人の見た日本A