2007年03月08日

新日中戦争シナリオ

日中戦争は北京オリンピックの一年後

 古森義久氏の著「凛とした日本(ワシントンから外交を読む)」という本から、国防音痴日本への警告にふさわしい部分を引用してみます。
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引用開始
 「中国が日本にミサイルを撃ち込み、尖閣諸島への攻撃を開始した。アメリカの新大統領は日米安保条約の発動を拒み、日本を支援しないと言明した。2009年7月のことだ――」
 こんな悪夢のような新「日中戦争」のシナリオが明らかにされた。
 アメリカで2006年6月、ペンタゴン(国防総省)の元高官二人が共著で刊行した『ショーダウン』(対決)という書の内容である。同書は中国人民解放軍の実態と、その基礎となる中国の対外戦略の特徴を分析している。その副題に「なぜ中国はアメリカとの戦争を欲するか」と記されたように、同書は中国のいまの強烈な軍拡が、やがてはアメリカと対決するためだという前提から、具体的な人民解放軍の現実を論じ、シミュレーション(模擬演習)の形で予測される軍事シナリオをいくつか打ち出していた。現状に基づく近未来フィクションと呼んでもよい。

 この書『ショーダウン』の著者の一人ジェッド・バビン氏は先代ブッシュ政権の国防副次官だった。空軍将校の出身で弁護士活動から著作活動まで幅広い領域で活躍しているが、軍事問題にくわしい。
 もう一人の著者エドワード・ティムパーレーク氏もレーガン政権時代の国防総省の動員計画部長だった。先代ブッシュ政権では退役軍人問題担当のホワイトハウス高官にも任命された。海軍士官学校卒業後に海兵隊将校となり、戦闘機パイロットまで務め、議会下院の軍事問題スタッフを歴任、中国軍事関連の著書も今回のほかにすでに刊行している。だから少なくとも軍事全般や中国の軍事動向には詳しい二人の筆者たちなのである。

 さてこの書『ショーダウン』は九章からなるが、そのちょうど真ん中の第五章が「中国と日本の戦争」とされ、日中両国の本格的な軍事衝突のシナリオが2009年1月20日を出発点として描かれる。その前年のアメリカ大統領選挙では民主党リベラル系の女性政治家が勝利を飾り、初の女性大統領に就任してホワイトハウス入りしたという想定である。
 そこから始まる日中戦争のシナリオの要点を紹介しよう。

「日本の首相がアメリカの女性大統領に尖閣諸島の至近海域で中国とロシアの海軍が合同で大演習を始めたことを告げ、アメリカとして中国とロシアにその中止を求めることを要請する。だが同大統領は『対中関係が大切だから中国を刺激したくない』と断る」
「中国では北京オリンピックを成功裏に終えたが、貧富の差が広がり、失業者が急増した。共産党政権は人民の不満を抑えようと、国内ではナショナリズムを高揚させ、外部では周辺諸国、とくに日本への覇権行使を行い、『中国人民は日本の首相の靖国神社参拝を中国への戦争行為だとみなす』と宣言する」
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posted by 小楠 at 07:22| Comment(4) | TrackBack(1) | 書棚の中の国際関係